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【第13回】増患を図るための考え方「変えられる条件は徹底的に変える」

【第13回】増患を図るための考え方「変えられる条件は徹底的に変える」

新たに開業された先生が患者様の支持を集めて医院経営を成功させるには、大別して3つの要素があります。

「事務員の管理と教育」「医院経営に詳しい税理士への依頼」「営業意識を持つ」ことです。

勤務医と開業医のもっとも大きな違いは、雇用者から経営者になることだといえます。

 

当たり前のことですが、実際に開業された先生の多くが、開業された後に、それなりのジレンマを感じられると思います。病院を経営していく以上、一定以上の売上(診療報酬)がなければなりません。

緩和されたとはいえ、法令では医師が医院の宣伝を大体的に行うことは禁じられています。加えて、よほどの過疎地でもない限り、他科の先生も含めて先行して開業しておられる先生がいるのが通例です。

そのため、新患を確保するには一定の宣伝が欠かせません。

 

大多数の患者様は、必ずしも医学的なメリットばかりを求めているわけではない

とはいえ、法的な問題をクリアしたとしても、単に宣伝するだけでは、患者様は来院されないのが現状です。では、患者様が来院を決める最大の理由はなんでしょうか。

地域に複数の同じ科の先生が開業されている場合、患者様はご自分にとってもっともメリットが高い先生のもとを受診されるようになります。

 

ここに誤解が生じやすくなります。先生方の多くは、患者様が悩まれている疾患をできるだけ早急に解決する医学的手段が、最大のメリットだと考えられるのではないでしょうか。

たしかにその通りなのですが、そもそも開業されている先生が大学病院のような設備と医療を提供するのは一般的にみて不可能です。では、何を求めて患者様は地域で開業されている先生のもとへ訪れるのでしょうか。

実は大多数の患者様は、必ずしも医学的なメリットばかりを求めているわけではないのです。

 

「かかりやすい病院」は、様々な要素がある

患者様が、地域で開業されている先生を選んで診察を求める最大の理由は、患者様にとって「かかりやすい病院」と感じられるか否かです。「患者様にとってかかりやすい病院」というのは、実はたくさんの要素をふくんでいます。

・アクセスしやすい立地であること

・看板やホームページで目につきやすいこと

・患者様にとって、医師やスタッフが主訴を伝えやすい対応をしてくれること

・生活に支障なく通院できる時間帯で診療を受け付けてくれること

 

すでに開業されている先生におかれましては、「立地」のように変更できない要素もあります。

ただし、その他の要素はいくらでも変えることができます。

 

新患の方が目に止めてくれる「宣伝」は、プロの意見を仰げば、費用対効果に見合った最適な方法が手に入ります。また、地域の人口動態を考えて、リタイアメントされた方が多い地域なら診療開始時間を早め、勤労世帯の方が多い地域なら診療可能時間を夕刻以降の時間に少しずらす(帰宅前に受診する方を狙う)などといった工夫も可能です。

 

医療機関の隆盛は、受診された方が満足を認知し、周囲の方に広めてくれるところに鍵があります。いわゆる口コミですが、患者様の支持を得るにはまず受診してもらうことが重要です。そのためには、地域性など様々な要素を俯瞰して、医院運営を検討することも重要です。

 

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