【第30回】張り切るすぎるスタッフがチームワークを乱す
Last Updated on 2022年2月28日 by dls-admin
患者様の支持を集めて医院経営を成功させるには、大別して3つの要素があります。「事務員の管理と教育「医院経営に詳しい税理士への依頼」「営業意識を持つ」ことです。
毎日一番に出勤し、始業時間前か仕事を始める。残業もいとわない。
こういうスタッフは、医院経営にとってありがたい存在ですが、他のスタッフとの摩擦を生じることにつながることが珍しくありません。
そもそも、就業時間前に勤務を開始するのは、労働基準法に違反しますから、労働基準監督署の臨検を受けた場合、必ず指摘をうけます。
また、残業や始業開始前に作業を始めるスタッフをみると、他のスタッフも同じような働き方をしなければとだめだと感じて、同様の働き方をするようになります。結果、託児所に預けて働いているスタッフ、両親の介護などを行っているスタッフは、業務についていけないと感じるようになり、離職してしまうケースが珍しくありません。
こういった状態に気づいたら、すぐに医院のトップが、対応すべきです。
具体的にどのような言葉が効果的か
「始業時間前から作業してくれたり、残業を進んでやってくれるのは本当にありがたい。実際、あなたのがんばりのおかげで患者様からの評判もよくなっている。だけど、他のスタッフは、あなたと同じように働かなければいけないと思ってしまっていて、チーム全体に無理がかかってしまってるんだ。だから、始業前に業務を開始するのはやめて、残業もセーブしてください。」
こういったように個人面接の機会を設けて、諭してあげてください。
十分注意すべきは、「そのスタッフは医院のためによかれと思ってそのような行動をしているので、大変ありがたいが、他のスタッフがついてこれなくなるから、こちらの指示通りに働いてほしい」と丁寧に説明することです。
「余計なことはするな」という解釈できる話し方は、さらなるトラブルにつながります。
表現に気を付けて、そのスタッフを冷静に諭すようにしましょう。逆に考えれば、そのスタッフは他のスタッフに良くも悪くも影響を与えるリーターとしての資質をもっています。上手に医院長であるドクターがそのスタッフだけをコントロールすれば、医院のスタッフのチームワークも高まり、よりよい体制が築けるはずです。
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