【第5回】保険営業体験記「ドクターマーケットの長所と短所」
Last Updated on 2023年1月13日 by dls-admin
はじめに
はじめまして。私は、開業医専門FPとして活動をしております「三橋 泉」と申します。1997年から現在まで、開業医のビジネスパートナーとして、ドクターに的確な課題解決の方法をご提案させていただいております。
今でこそ、約100名以上の院長先生とお付き合いをさせていただいている私ですが、25年前、保険会社に入りたての頃は、新規開拓が全くうまくいかず何度も挫折しそうになりました。他の業界に行こうかと、転職活動をしたこともあります。
しかし、必死に営業に取り組んでいく中で、自分なりのコツをつかむことができ、「医療マーケット」に特化し保険営業パーソン、FPとして実績を重ね、最終的には起業することもできたのです。
保険会社に転職したばかりの私のように、「開業医の新規開拓がうまくいかない」「開業医を顧客にしたいけれど、どうしていいのかわからない」という保険営業パーソン、FP、あるいは、独立したばかりの税理士の方々に、私の経験が少しでも役に立てればという思いで、ホームページを開設することにしました。
今回の記事では、ドクターマーケットを対象とした保険営業で成功するための、「長所と短所」について解説をしましょう。
1.ドクターマーケットの長所
ドクターマーケットの長所として、「契約単価が高い」ことと、「保険契約の継続率が高い(解約が少ない)」ことが挙げられます。医師の収入によって契約単価の大小はありますが、総じて安定したマーケットであるといえるでしょう。また、「取引が長くなればなるほど、追加契約が期待できる」ことも長所だと思います。個人のライフプラン、そして医院のライフサイクルの節目に、新たに契約してもらえるということです。
例えば、開業当初はお金がなかった医院でも、成長し、売り上げが上がるにつれて、保険の提案をする機会が増えます。
一般的な開業医の場合は、先ほど書いたようなライフサイクルが生じるので、ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を考え、長い付き合いの中でこまめにフォローしていく必要があります。
十年、二十年、三十年単位で顧客との関係が続けば、大きな利益を得ることが可能になります。
2.ドクターマーケットの短所
ドクターマーケットの短所としては、「参入が難しい」ことが挙げられます。参入が難しい理由は、「医師と面談ができない、なかなか会えない」点にあるでしょう。医師の仕事は多忙です。よって、面談の時間も非常に限られています。診療日であれば、昼休み、もしくは診療後の夕方くらいしか会えません。医師によっては、「〇日の△時に、×人までしか会わない」と面談日・人数を絞ってくる場合もあります。
他にも、予約制だったり、製薬メーカ-の営業(MR)に会う時間と同じ時間でないと面談できなかったり。さらに、そもそも既に保険全般を任せている保険担当者がいて、こちらが入り込む余地がないのもよくあることです。
「契約を取り付けるまでに時間がかかる」点も、開業医マーケットの短所といえます。もともと、医師が保険契約を検討していないところに、営業に行くわけなので、何度もアポイントをとらなければいけません。私の場合、3ヵ月から半年に1回ドクターと会って、契約まで5年以上かかったこともあります。
3.営業方法次第で、ドクターマーケットは開拓できる
このブログを読んでいる営業パーソンの方の中にも、開業医に会おうとして「アポ取りの電話をしたけど、受付で断られてしまった」「話すら聞いてくれなかった」といった経験をしたことのある方もいるかと思います。ドクターマーケットへの参入は難しくはありますが、考え方・営業方法次第で、切り拓いていくことができるのも確かです。
ドクターマーケットを攻めている他の営業パーソンたちと、同じやり方ではうまくいきません。自分のことを全く知らない、お付き合いの全くないドクターに会いに行くのです。ドクターに「話を聞きたい・会いたい」と思ってもらえるような営業方法をとれば、契約の確率は格段に上がります。
お客様の役に立つことを考える
開業医を相手とした保険営業においては、どうしたらお客様の役に立てるのかを考え、役に立てることにフォーカスすることが大事。そうすれば、きっと院長先生も応えてくださいます。
当ブログでは、今後もドクターマーケットにおける保険営業のノウハウや実際にあった体験、また現在では活動フィールドを広げ医療法人化の重要性なども紹介していきます。みなさまの参考になれば、大変幸いです。
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