【コラム36】熟練した看護師が患者を遠ざけていないか
医療機関を運営するにあたって、看護師をはじめとしたコメディカル(※)は欠かせない存在です。
特に、採血や投薬などといった、患者さんに直接接触する機会を持つ看護師は、医療機関運営にとって欠かせない存在といってもいいでしょう。
実際のところ、患者様に評価される医療機関として、看護師の専門性とヒューマンスキルが大きな要素になっていることが珍しくありません。
※コメディカルとは、医師や歯科医師以外の医療従事者の総称です。
患者様からは「親しみやすい医師=看護師」
患者様は、医師の医学的知識や臨床経験に信頼を求めて来院します。
しかしながら現在の医療機関の運営システムの中では、採血や注射といった、患者様にとって心理的負担になる行為は看護師が担当することが大多数です。
実際に患者は、医師よりも看護師との会話のほうが多かったりする場面は多いと言われています。
このように患者様からみれば看護師という存在は、「親しみやすい医師」として接するようになることが少なくありません。
この状況を踏まえた上で大切になってくる問題は、
看護師が医師に変わって「医療行為の主体者」となり患者様をコントロールするようになることが少なからずある、ということです。
つまり最悪のケースとしては、熟練した看護師が患者様の治療継続するのを阻止してしまったり、果ては医療機関の運営を少しずつ混乱させていくことが挙げられます。
看護師-医師の信頼関係が良好かどうかは患者様に伝わってしまうもの
患者様との間に生じたトラブルの大多数が、何らかの形で熟練した看護師が介在するケースと言われていますし、また、診療放射線技師などの他のコメディカルとの間に生じるトラブルも先述の問題があると指摘する声もあります。
頼れる右腕となる看護師を「育てる」のも大事ですが、まずは看護師含めた医院スタッフとの信頼関係を十分に構築し、前述のような状態に陥らないよう日々工夫していくことが先生の負担を減らし、かつ増患につなげることになります。
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