ドクターマーケットの保険営業方法「信頼される保険営業パーソンになるには、マインドが必要」

ドクターマーケットの保険営業方法「信頼される保険営業パーソンになるには、マインドが必要」

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前回の記事では、私「三橋 泉」が、外資系保険会社の営業パーソンを経て、開業医専門FPになるまでの経緯をお話しました。

このブログを読んでいる読者の方の中には、「開業医を顧客にしたいけれど、どうしていいのかわからない」と悩んでいる保険営業パーソン、FP、あるいは、独立したばかりの税理士の方々もいらっしゃることでしょう。

私から具体的な営業ノウハウをお教えする前に、まずはみなさんに理解し、身に着けていただきたいことがあります。それは、開業医の先生相手に保険の営業をする際の「マインド」です。

保険営業を成功させるために、ドクターが置かれている状況を理解する

まず、開業医の先生が現在どんな状況に置かれていて、どんな考え方をするのかを熟知することが大切です。

実際のところ、開業医の先生は、保険営業に対して非常に「アレルギー」を抱えてしまっています。新規開拓の際に「保険会社」と名乗っただけで、ドクターから話を聞いてもらえなくなってしまった、という経験をお持ちの読者もいらっしゃるのではないでしょうか? 

(あまり批判はしたくありませんが)それは、今まで一部の保険会社の方々がやってきた新規開拓の方法に問題があったために、ドクターが心を閉ざしてしまったのです。また、少々乱暴な言い方にはなりますが、保険は「どこで入っても同じ」なのも確かなことでしょう。それは、頭の良い開業医の先生も十分にご存知なのです。では、ドクターが保険に入るときは、何を決め手にしているのでしょうか?

ドクターにとって、信頼できる経営の相談相手になるために、考えを重ねる

保険料や保障内容をじっくり、吟味するドクターもいますが、大半のドクターは、「人」で選びます。実際に私が外資系保険会社で、営業パーソンとして働いていたときは、クリニックの経営にソリューションを提供した結果として、院長先生から「じゃあ、保険も契約するよ」とおっしゃっていただきました。

「クリニックの院長先生は、『経営』の相談相手がいない孤独な存在」なのです。つまり、経営のことを相談できる人を常に欲しています。

そのようなドクターに対して保険の営業を成功させるには、「経営の相談相手」になればいいのです。

そして、信頼される相談相手になるために、「自分が開業医だったら、自分のような営業パーソンとつきあうか?」「他者ではなく、自分から保険に入ろうと思うか?」「どういう存在だったら、話を聞いてもらえるのか?」を突き詰めて考える必要があります。

そうすることによって、身につけなければいけない知識、スキル、人間性が何なのかがわかり、自分に何が足りないのか、ご自身がしなければいけない努力の方向性も見えてくるようになるはずです。

なぜ、ドクターを顧客にしたいのかを自分に問う

保険会社に転職されたばかりの方、また、起業をしたばかりの方だと、「とにかく契約を取らなければいけない」と焦ってしまうこともあるでしょう。

しかし、さきほどお話をしたようなことを熟考し、自分の考え・経験を積み上げていくにはどうしても時間がかかります。「1万時間の法則」という言葉があります。何であれプロになるには、1万時間もの時間を要するそうです。1日に9時間、業務や勉強を行ったとして、かかる時間は3年間。みなさんは、そのくらいの時間をかけても、ドクターをお客にしたいという気持ちを持ち続けることができますでしょうか?

「なぜ、開業医の先生を顧客にしたいのか?」「なぜ、開業医でなければならないのか?」を自分に問いましょう。その答えが、「お金目当て」だと、結果が出なかったときにすぐにやめることになってしまいます。私も、営業の成果が全く出ずに苦しんだこともありましたが、「クリニック経営の支援をして、ドクターのお役に立ちたい」「ドクターの喜ぶ顔が見たい」という動機を元に活動してきました。お金以外のモチベーションがあれば、成果が上がらないときも取り組みを続けることができ、その努力が花を咲かせる日も来るのです。

いきなり医療業界だけにシフトをせず、並行して営業活動する

また、いきなり開業医マーケットにシフトをしないことも大切です。私も医療業界に参入した後、4年間は並行していろいろなマーケットに取り組んでいました。上手くいき始めたら、医療業界の対するウエイトを変えて行けば良いと思います。

今回は、医療業界で保険営業を行う際の「マインド」についてお話をしました。まずは、このマインドを身に着けていただくことにより、今後お話をします具体的な営業ノウハウを、効果的に実践できるようになるかと思います。