ドクターマーケットの保険営業方法「ドクターが顧問税理士を替える瞬間」

ドクターマーケットの保険営業方法「ドクターが顧問税理士を替える瞬間」

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こんにちは。私は、開業医専門FPとして活動をしております「三橋 泉」と申します。このブログでは、開業医を顧客にしたい保険営業パーソン、FP、税理士の方のために、営業方法に関するノウハウをお教えしていきます。

これまでの記事では、私たちはドクターの財務アドバイザーとなることが大切であるとお話してきました。また、財務に関するアドバイスをする際には、ドクターの顧問税理士をジャッジ(客観的な評価)する必要もあるとご説明いたしました。

多くのドクターは、よほどのことがない限り、顧問税理士を自分から替えることはありません。しかし、あるタイミングにおいては、ドクターが顧問税理士を替えようと考えるのです。

今回の記事では、前半で「なぜ顧問税理士は替えづらいのか(スイッチング・コスト)」をご説明し、後半では「ドクターが顧問税理士を替える瞬間(スイッチングのタイミング)」についてお話したいと思います。

なぜ、ドクターにとって顧問税理士は替えづらいのか?

では、まずは「なぜ顧問税理士は替えづらいのか」をご説明しましょう。これに関しては、主に2つのスイッチング・コストがあると考えられます。

■物理的コスト

(1)新しく自分にあった税理士を探す手間
(2)上記のような税理士に関する情報を集める手間
(3)新しい税理士への引きつぎの手間・時間

■心理的コスト

(1)無形のサービスなので、お付き合いしてみない限り、きちんとやってくれるかどうかがわからない不安(今の税理士に不満があったとしても、新しい税理士がきちんと期待を満たしてくれるかは不確かであるという不安)
(2)今の税理士を断ることへのストレス(「断ることで、前の税理士から、いやがらせをうけるのでは?」という不安を抱くドクターはいます。実際はそのようなことはないのですが……)

ドクターが顧問税理士に抱く不満

ちなみに、ドクターが、税理士に抱く不満としては、主に以下のものが挙げられます。(詳細に関しては、当ブログの過去記事に記載しておりますので、ぜひご覧ください)

・月次処理や決算処理が遅い。
・初歩的なミスを頻発。
・依頼・質問事項が遅い。
・仕事に対する熱意や真剣さが感じられない。
・態度が高圧的でどちらが客か分からない。
・担当者がすぐ交代する。
・税務調査の対応が不適切
・税務署寄りの立場と感じる。
・決算対策についてアドバイスがない。
・経営について相談に応じてくれない。

ドクターが顧問税理士を替える瞬間

先に挙げたような不満を抱いているドクターが、顧問税理士を替えようと考える具体的な瞬間(スイッチングのタイミング)は、以下のとおりです。
赤字で記した内容は、実害が出ているため、より替えやすいタイミングといえます。

・顧問料に値上げを要求された。
・担当者が約束を守らなかった。
・信頼していた担当者が退職した。
・税理士が引退した。
・法人化を検討したときに、顧問税理士が対応できなかった。
・税務調査の対応に不手際があり、損害を被った。
・税理士側に申告にミスがあり、損害を被った。

ドクターと継続的に会うことが重要

私たちが注意しなければならないこととしては、必ずしも、ドクターとお会いしているときにスイッチングのタイミングが来るとは限らないことです。いつ来るか予測がつきませんし、コントロールできることでもありません。

では私たちは、来たるべきスイッチングのタイミングに備えて、何を準備しておくべきなのでしょうか? それは、ドクターに私たちのことを記憶していただくことです。

あらかじめ、ドクターに「今は必要なくても、いつかはスイッチングのタイミングが来るかもしれませんよ」「そのとき、私ならニーズを満たせますよ」と伝えておき、頭に入れていただくのです。

ただし一度伝えただけで、2~3年放っておいたら、ドクターに忘れられてしまいます。ですので、1年に1~2回はお会いして、お話をしておきましょう。

ことわざに「遠くの親戚より、近くの他人」、心理学に「好意の返報性(返報性の原理)」という言葉があるとおり、人は頻繁に会う人を信用する傾向にあります。継続的にドクターとお会いすることが重要です。

まとめ

定期的にドクターを訪問していれば、スイッチングのタイミングが来た際に、私たちのことを思い出していただけます。私も、実際にドクターから思い出していただき、ご連絡いただいた経験があります。

ドクターに適切な顧問税理士を紹介すれば、財務アドバイザーとして大きな信頼を得ることができるでしょう。具体的に、どのような税理士を紹介すべきかについては、当ブログの過去記事をご覧ください。

次回以降の記事では、実際にクリニックに営業に行く際の、具体的なノウハウをお教えしましょう。